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NHK衛星第1テレビジョン(エヌエイチケイえいせいだいいちテレビジョン、略称:BS1〔ビーエス・ワン〕、デジタル放送の受信機表示アイコン:NHK1)とはNHKBSテレビチャンネルの一つである。デジタル放送・アナログ放送ともにNHKは委託放送事業者として放送を行っている。

概要

放送開始の経緯・開始当時の状況


1984年5月12日、日本初となる人工衛星放送衛星)を利用し直接受信が可能なテレビジョン局として放送を開始。専用の放送衛星を打ち上げてテレビ放送をする、当時は全世界中極めて珍しいチャンネルであった。
NHKのBSチャンネルは当初から2チャンネル体制での放送体制を計画しており、BS1については山間部や離島地域など難視聴地域への対策として、地上波の同時・ないしは時差放送を中心軸として編成を想定していた。しかし初代放送衛星「ゆり2号a」が打ち上げ直後に中継器とその予備各1台が故障するトラブルが発生。放送開始後しばらくは1チャンネル分での放送を余儀なくされた。その後1986年2月12日に予備衛星の「ゆり2号b」が打ち上げられ、本来の2チャンネル体制での放送が可能となった。1987年7月4日から地上波の同時中継はNHK衛星第2テレビジョン(BS2)が担う様になり、BS1は後述する様な独自の番組編成を行う様になった。

放送編成


日本国内外のニュース(BSニュースセンターの独自制作、ただし政治・皇室関連の特設ニュースについては総合テレビと同時放送となる場合もある)、スポーツ中継、ドキュメンタリー(国際情勢やスポーツに関する内容)に特化した編成になっている。
2004年11月以降、24時間ニュース専門チャンネルを目指す観点から深夜・早朝を含めた毎時間『NHK BSニュース』を定時放送している。この『BSニュース』は海外向けのNHKワールドでも放送されているため総合テレビ同時放送の『NHKニュース』とあわせて世界中で24時間リアルタイムで視聴が可能になるメリットもある。しかしこの構想を発案・推進した海老沢勝二がNHKを離れてからは進展が一切見られず、スポーツ関係の番組が増え続けるなど同構想と明らかに矛盾する編成が顕著になっていく。さらにNHKの衛星放送チャンネルの削減へ向けた動きも出てきていることもあり、実現の見通しは全く立っていない。

放送映像・音声ほかの仕様


デジタルアナログともに同一内容の放送を実施している。デジタル放送は開局当初から、アナログ放送は2007年11月1日からNHKは放送免許を持たず委託放送事業者として放送を行っている。BSデジタルでは全放送時間の半数以上がハイビジョン同様16:9の画面で放送(ニュース番組のすべてと一部のスポーツ中継、ドキュメンタリーなど)されている。16:9の画面で放送されている番組は原則としてハイビジョン制作である。
音声に付いては2か国語放送・解説放送もステレオで放送される事がある。2006 FIFAワールドカップ(デジタル放送は全試合ハイビジョン同様16:9の画面で放送)ではBS1のデジタル放送開始以来初めて5.1サラウンド放送が行われた(デジタル衛星ハイビジョン同時放送のみ。BS1で5.1サラウンド放送が行われたのはこのほか2010バンクーバーオリンピック開会式のみ)。またリモコンのdボタンで、気象情報のデータ放送を見る事もできる。

NHKの国内のデジタルテレビジョン放送では唯一字幕放送が行われていない(アナログテレビ放送では2007年9月30日で終了したBSアナログハイビジョンもあてはまる)が、将来的にはBS1でも字幕放送が行われる可能性もある(開始時期は未定)。

アナログ放送・デジタル放送の現状と今後の予定


現在、BS1はデジタル放送でも標準画質で放送されているが、2011年のテレビ放送の完全デジタル化を機にBS2とともに「新衛星第1」(仮称)に移行しハイビジョンチャンネル化されることが予定されている(BS2は「新衛星第2」(仮称)に移行する)。「新衛星第1」は2011年3月31日(予定。時刻未定)をもってNHKデジタル衛星ハイビジョンが放送を終了する翌日の4月1日に放送を開始、同年7月24日までは従来通りBSアナログとのサイマル放送を行う。その後は地上波と同時にアナログ放送を廃止し、ハイビジョンデジタル放送のみの放送となる予定。

沿革


  • 1984年5月12日 試験放送開始
    • 当初は難視聴対策の為、BS1では総合テレビ、BS2は教育テレビの中継をする予定が放送衛星「ゆり2号a」の中継器3台のうち2台が故障、1チャンネルで総合・教育の混合編成を行っていた。その後1986年2月12日に予備衛星「ゆり2号b」が打ち上げられ、衛星第2テレビが開局すると地上波の中継は総合テレビのみとなる
  • 1987年7月4日 独自編成による24時間放送を開始
    • ワールドニュース、スポーツ中継、コンサート、映画などの総合編成を行った。但し1997年8月1日にBSAT-1に移行するまでは毎年2-4月、及び9-11月の一時期は「」(放送衛星が月や地球などと重なるため太陽光が遮られる状態。基本的に日食と同じ原理)が発生するため未明の0:30-4:30を放送休止とし、20時間放送となった。
  • 1989年6月1日 本放送開始
    • これに伴い衛星放送の番組体系をより明確にする為、ニュースとスポーツ中継を中心とした専門チャンネルとして放送するようになる。
  • 2000年12月1日 デジタル衛星第1テレビジョン放送開始
    • BSアナログ放送停止までの暫定措置としてBSアナログ放送と同内容の放送を行う。NHKでは将来的なBS衛星放送の完全デジタル化を目指し、それへの移行を円滑に進めるための放送と位置づけている。尚、デジタル放送としての放送免許は持たず他のBSデジタル放送局と同様、委託放送事業者として放送。
  • 2007年11月1日 アナログ放送の送信業務も放送衛星システム社に委託、委託放送事業者に移行
    • これに伴い、従来のアナログ放送の放送免許は廃止(廃局)。
  • 2007年11月26日 アナログBShiの終了に伴う衛星スロット配置の変更
    • デジタル放送は5時から従来の6スロットに3スロット追加されて9スロットでの放送となり、画質が向上した。
  • 2008年5月1日 アナログ放送の透かしの「BS1」の下に「アナログ」の透かし文字を追加。
    • 2011年7月のアナログ放送終了に備えて、視聴者が自分でアナログ放送かどうかを識別できるようにした(デジタル放送は変更なし)。

コールサインの遍歴


現在は受託放送事業者の株式会社放送衛星システムが一括して管理・コールサインを保有している関係からNHKは委託放送事業者として放送を行っている為、NHK単体でのコールサインは無い。2007年10月31日まではアナログ放送についてはNHKが送信業務を実施(デジタル放送は開局時からNHKが委託放送事業者として放送)していた為に、NHK単体でのコールサインが割り当てられていた。このコールサインは放送を発信する衛星によって割り当てられたコールが異なっていた。

  1. 1984年(試験放送開始当初 ゆり2号a使用)JO2B-BS-TV
  2. 1986年(ゆり2号b使用)JO21-BS-TV
  3. 1990年(ゆり3号a使用)JO31-BS-TV ※この時、放送チャンネルがBS-15chからBS-7chに変更される
  4. 1997年(BSAT-1使用)JO21-BS-TV

2007年11月1日以降はアナログ放送も放送衛星システムに送信業務を委託し委託放送事業者に移行した為、NHK単体でのコールサインは廃止された。

放送形態



毎日5:00を起点とした24時間放送(年1回メンテナンスのためデジタル放送のみ放送休止あり。アナログ放送は送出を2系統化しているためメンテナンスがあっても完全無休で放送。但し日によってデジタル・アナログ双方とも休止する場合もあり)

放送休止


  • 2006年7月2日深夜(7月3日0:55〜5:00)にメンテナンスのためアナログ・デジタルとも放送休止となった(デジタル放送はデータ放送・EPGを含めて休止とアナウンスはされているが実際には停波しない限り利用可能である)。BSアナログ放送でのBS1の放送休止は1997年春に「食」による放送休止がなくなってからは1997年と1998年に設備メンテナンスで数回あったが、2000年12月1日のBSデジタル放送開始以降では初めてである(それまでは6年近く放送休止が全く無かった)。
  • 2006年9月3日深夜(9月4日0:55〜5:00)に設備保守点検のためアナログ・デジタル共に放送休止になった(デジタル放送は放送休止中もデータ放送・EPGは利用可能。また青ボタンを数秒間押して表示するB-CASカードの番号確認も可能)。デジタル放送の放送休止時の灰色画像は画角16:9となっている。
  • 2006年11月20日1:10〜5:00(BS2は0:55〜5:00)はデジタル放送のみ放送休止でアナログ放送のみで通常放送を行った。
  • 2007年6月11日未明、9月18日未明にBS1、BS2、BS hiのBS放送全チャンネルが海外向け国際放送のNHKワールドTV、NHKワールド・プレミアム(6月11日未明のみ)とともに放送・配信が休止された。
  • 2007年11月26日1:00〜5:00(BS2は0:55〜5:00)にデジタル放送のみ放送休止でアナログ放送のみで通常放送を行った。これはアナログBShiの終了に伴う衛星スロット配置の変更作業に伴うものである。
  • 2010年1月23日深夜(1月24日4:40〜4:50)にアナログBS1のみ放送休止した。

時報スーパー



5:00〜10:00(スポーツ中継の都合で8:00または9:00までのときがあるほか、当該時間帯でも表示しない場合あり。また、番組の始まりに関係なく毎正時にも10秒間表示。デジタル・アナログともクロスカット切り替わり)

2006年11月25日より、アナログ放送での時報スーパーの縁が地上波と同様に薄くなった(地上波よりもさらに縁が薄い)。しかし位置がやや左上に寄っているため、一部のテレビでは全て表示できない場合がある。

2007年1月13日津波警報発令に伴う緊急ニュースを放送したため、他のNHK放送波と同様13:42〜18:10:10まで時報スーパーの表示をしていた。1999年3月まで朝の時報スーパーの表示は9:00までだった。また2009年8月17日は、10時の『BSニュース』でも表示(10:10まで)を行った。

平日夕方に「総理記者会見」など、総合テレビとサイマル放送する場合も時刻スーパーが表示される。

その他


2006年11月20日の5時以降、BSデジタル放送では標準画質であるもののハイビジョン制作の番組は画角16:9のサイズで放送されるようになった。ただしごくわずかだが、4:3で放送する番組も残る(例として海外から送られる一部のスポーツ中継、Xゲーム、ABCニュースシャワー、NHKワールド制作の『NIPPON OUT ABOUT』、その他ごく一部のミニ番組)。なお、将来的にはBS2とともにハイビジョンチャンネル化される計画がある。

オープニング・クロージング


  • 現行 2006年7月24日 -
    • オープニング 砂漠の夜明けの映像の中心に、「BS1」のロゴ~ID画面。画面比は16:9。
    • クロージング 宇宙から撮影された地球の静止画をバックに以下のテロップとナレーションが入る。
      • (パターン1 アナログ・デジタルとも停波する場合)「このあと衛星第1テレビジョンは放送設備の点検・整備のため午前(放送再開時刻)まで放送を休止します」「なお、デジタル衛星第1テレビジョンのデータ放送、EPG(番組ガイド)もご利用いただけません。ご了承ください」
      • (パターン2 アナログ・デジタルとも停波しない場合)「このあと衛星第1テレビジョンは放送設備の点検・整備のため午前(放送再開時刻)まで放送を休止します」「なお、デジタル衛星第1テレビジョンのデータ放送、EPG(番組ガイド)はご利用いただけます」(2007年2月19日未明の放送休止でこのアナウンスが流れた)
      • (パターン3 デジタル放送のみ休止の場合)「このあとデジタル衛星第1テレビジョンは放送設備の点検・整備のため午前(放送再開時刻)まで放送を休止します」「データ放送、EPG(番組ガイド)もご利用いただけません」「なお、アナログの衛星第1テレビジョンは終夜で放送します。ご了承ください」
    • 画面比は当初4:3だったが現在は16:9(アナログ放送はレターボックス放送)に変更されている。
    • 基本的に、映像・BGMはNHKデジタル衛星ハイビジョン(BShi)と同じフォーマットである(当然、BShiは同じフォーマットでもハイビジョン画質である)。また原則24時間放送のため、オープニングとクロージングはめったに見ることができない(年数回程度である)。放送休止中はグレーバックの画面となっている。
    • なおアナログ放送を含めた完全委託放送移行でコールサインが廃止される前の2007年10月31日まで、4時前(もしくは日によって5時前)にコールサインのアナウンスが次の通り放送された。放送形態をあわせて参照。
      • アナログ放送のID画面では地面に卵が置かれたCG映像に「NHK(ロゴマーク)衛星第1テレビジョン 7チャンネル(物理チャンネル)」と出し、NHKのマークの上にJO21-BS-TV(BSはNHK-BSのロゴ)を出し、それに男性アナウンサー(不詳)が前述のコールサインのアナウンスを放送した。
      • デジタル放送のID画面では白地で「NHK(ロゴマーク) BSデジタル101チャンネル デジタル衛星第1テレビジョン」と出し、それに渡邊あゆみアナウンサーがコールサインを読み上げていた。
  • 1世代前 不明
  • 1984年の試験放送開始初期でのオープニングは総合テレビジョンの2世代前(パラボラアンテナが動く映像)と同じ映像が使われていた。
  • 24時間放送が開始される以前は終了時に君が代演奏・日章旗掲揚があった

現在の放送チャンネル


  • デジタル放送

BS-101ch(リモコンキーID1)

  • アナログ放送

BS-7ch
中継局
小笠原父島 VHF9ch(10W)
小笠原母島 VHF10ch(1W)
南大東 VHF4ch(100W)
※小笠原諸島と大東島では現在、通信衛星を使い東京で放送されている地上波テレビ放送が再送信されている。

以前の放送チャンネル


  • アナログ放送 BS-15ch(~1990年11月30日

※なお、当初BSアナログ放送では第1テレビではBS-11ch、第2テレビはBS-15chを使用する予定だった。

関連項目


*えいせいたいいち
NHKえいせいたいいち



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』